福寿草
18/112

16 新聞配達を始めて年が明けると五年目に入ります。今はどうか元日の朝、雨が降りませんようにと願っています。新聞が多いのでポストに入らなくて汚したくないので、玄関にできたら段ボール箱でも置いていただけたら、と思っています。 十一月掲載された滝沢さまの「新聞配る人雨の日は大変」を読ませていただき、とてもうれしゅうございました。以前にも書きましたが、近所に新聞大好き高齢女性がおられ、あなたは時計だとおっしゃり、「ナゼ」と聞くと、ちょうど五時に来てくれるとのこと。 その方も三月亡くなられ、寂しい思いをしていたら、この夏より隣の地区が増え、四時過ぎに行ってみると田んぼ作りの家が多く、早くから電灯がついてたので早く配達していました。最近は寒くなり、皆さま遅くなりましたが、いつも私を待ってくれる方ができたのです。それはお利口なネコの「タマちゃん」です。四、五軒前まで迎えに来てくれ、私が自転車を降りると「ニャー」と言って足に背中をすりよせ、二、三回くるくる回ります。 自分の家までついて来て自分の居所へポンと上がります。毎朝三時起き、今日も「タマちゃん」が待ってるよと、娘と二人頑張っています。配達の一時間は種類も多く、間違えないようにと緊張していますが、「ありがとう」とか「ご苦労さま」との言葉にやりがいを感じる毎日です。掲載日:2000年(H12)12月27日「ちまた」・63歳元日の朝玄関に新聞入れる箱を

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です