福寿草
40/112

38 平成七年、最愛の母を亡くしました。墓地の隣町に住む私が、夫に協力してもらって年に四回、お墓の掃除をしています。最近は自分で育てた花をお供えしようと、愛情をかけて花を育てています。 お墓の掃除の後、母の大好きだった花、水、菓子、果物をお供えし、「慈顯院妙温日操大姉さま」と母を呼び語りかけます。 お母さん、五十年前に先にいった父上と楽しくしていますか。今夏は兄から春の叙勲を受章したと報告がありましたか。お母さんが一番喜ぶでしょうね。もう少し元気でいたらよかったのに。兄は勤務する大学を三日も休まなければいけないのでと皇居へは行かなかったのよ。義姉さんは行きたかったのにね。 それから私の娘の近況報告。 お母さんがいつも娘を守ってあげるよと言われてて、あれから元気になり今幸せに暮らしていますよ。お母さんが最期の時、娘が「おばあちゃん」と呼んだらぱっちり目をあけてくれましたね、お母さんほんとうにありがとう。掲載日:2006年(H18)10月26日「ちまたの風」・69歳母のお墓

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です