mukashi1

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16　ドングリに蜂、牛糞に搗き臼、腐れ縄が桃太郎のお供をして行ったそうな。　鬼ヶ島に着いて鬼の館に行ってみると、ちょうど鬼が留守だったそうな。「ちょうど鬼が留守じゃ。みんな隠れとこう」　そこで、ドングリはいろりの中に、蜂は水がめに隠れる。牛糞は玄関にべたーっと横たわっとるし、その上の軒下に、腐れ縄に抱かれて搗き臼が隠れとったそうな。　しばらくすると、鬼が、「ああ寒い寒い。きょうは寒い日じゃ」と言いながら帰ってきて、すぐに、いろりで火を焚きだした。火がぼんぼん燃えだすと、　バーンと、ドングリがはしれて（破裂して）、鬼の顔に熱灰をかけた。「熱い、あつい、あつーい」　鬼は、あわてて水がめに顔を冷やしに行った。　ブーン　蜂が鬼の額口を刺した。「やれ痛い、痛い」　鬼があわてて玄関から外にとび出すと、牛糞を踏んづけて、つるーっと滑り、ベターンと

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