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20表1 時代別人口の推移紀元前2007258001150119216031716-45186819452010594515516847571,2273,1283,3307,21512,806時  代(年)人口(万人)弥生時代奈良時代平安初期平安末期鎌倉幕府成立江戸幕府成立享保の改革明治維新終戦平成22年 わが国の人口は、平成22(2010)年の国勢調査では、1億2,806万人であり、終戦の年、昭和20(1945)年の、7,215万人に比べて5,591万人増加しています。今後は、少子高齢化の進行などによって人口減少時代に移るものと考えられています。 さて、いったい日本の人口は古代からどのように推移し、何が影響を与え、何がこれを支えてきたのでしょうか。 弥生時代以降現在までの時代別人口の推移は、表1のとおりですが、弥生時代から奈良時代にかけて人口規模が拡大しています。この背景としては、稲作を中心とした農業の普及がもたらした食料生産の増大が指摘されています。また、平安時代の人口停滞は農民一人ごとに耕地を割り当てた戸籍、班田収授制の崩壊などがその理由とされています。さらに江戸時代前期の人口増加は、16世紀末の太閤検地によって農地一筆ごとに耕作する農民が確定されたことにより、農民の自立を促し、家族単位で農耕を行う近世農村への道を開いたこと、大規模な新田開発が行われたこと、参勤交代などによる都市人口増加に伴い農産物の需要が増大したことなどが相まって、17世紀の「人口爆発」が起きたと考えられています。このように農耕の発達による食料生産の安定化が、我が国の発展の基礎を成したといえると思います。4 日本の発展を支えた農耕 ─弥生時代の人口は59万人吉備国の風景(出所)弥生時代から平安末期までは鬼頭宏「人口から読む日本の歴史」(講談社 平12.5)、以後は国の資料・国勢調査より作成。

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