聖書の世界
74/100

64  それは、弟子たちに幽霊の仕業だとさえに思える奇跡の御業であった。  見方を変えれば、人々にこのような奇跡の仕事を、心待ちにする聖句であろう。㈡その他奇跡の御業が多数ある。三、奇跡が期待された例㈠(サムエル記上十四章十八−二十一節) 「神の箱」 サウルはアヒヤに命じた。「神の箱を運んで来なさい。」神の箱は当時、イスラエルの人々のもとにあった。サウルが祭司に話しているうちにも、ペリシテ軍の陣営の動揺はますます大きくなっていった。サウルは祭司に、「もうよい」と言い、彼と彼の指揮下の兵士全員は一団となって戦場に出て行った。そこでは、剣を持った敵が同士討ちをし、大混乱に陥っていた。それまでペリシテ側につき、彼らと共に上って来て陣営に加わっていたヘブライ人も転じて、サウルやヨナタンについているイスラエル軍に加わった。  サウルは神の箱を陣営に持って来いと命じる。  この間、敵側は敵同士で同士討ちをしている(敵を前にして、ペリシテ軍内で同士討、殺し合っている)。  それはまさしく、ペリシテ軍が自滅の道を歩いている。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です